音楽の総合情報メディアサイト「mFound」様へインタビューを行いました

音楽の総合情報メディアサイト「mFound」を運営されています、mFound entertainment 編集長・ライターのまさやんさんにお話を伺いました。

音楽の総合情報メディアサイト「mFound」を運営されています、mFound entertainment 編集長・ライターのまさやんさんにお話を伺いました。

mFound
http://mfound.jp/

宜しくお願い致します。元々音楽関係の仕事をされていたのですか?

実は音楽関係はやっていなくて、ウェブ関係の仕事とか紙のデザインをしていました。
でもウェブ業界では、ただサイト作れます、作りますだけではもう厳しくて、独自の情報発信が必要だと感じていました。そんな中、2年ほど前ですけど、別件の仕事があったときに、ある会社さんとの間で音楽情報系のサイトをやろうという話がでてきたんです。ところがある程度話を進めていた段階で、その会社さんはご一緒できなくなったんですけど、このまま話を流してしまうのももったいないので、うちでやっていこうかと。
そういう流れでスタートしました。

自社のみで取材からアップまでの作業をされているのですか?

基本はそうですね。うちは2名でやっているんですけど、取材やライブレポ、レーベルさんとお話させて頂く係と、更新作業の係とで分けています。たまに外部のライターさんにお願いすることもあります。
1日の記事数は多いのですが、最も多いニュースのコンテンツはレーベルさんから送られてくるプレスリリースを掲載していく感じです。ライブやインタビューのコンテンツは取材をしています。

立ち上げ後、スムーズにいきましたか?

ゼロからの出発なので、サイトが立ち上がる前からレーベルさんに“こういうサイトを始めます”っていう話をさせて頂こうとしたのですが、レーベルさんにアポイントを取ろうにも、どこに連絡していいのかもわからない状況でした。なかなか担当者さんまで辿りつかなくて、数カ月は経ったりしました。売り込みだと思われるんですよね。「情報サイトの・・・」って言った時点で、「あぁ、要は売り込みでしょ」みたいになってしまうこともありました。
アポイントまで行きついたら、前向きに聞いて下さるレーベルさんもいらっしゃったし、立ちあがってみないとわからないというレーベルさんも当然いらっしゃいました。

反応があったのは比較的小さいレーベルさんですか?

いえ、そういう事もなくて、ソニー系列のレーベルさんが「がんばってね」って言って最初から応援して下さって、名前のあるバンドのライブレポートをさせて頂きました。他にもそういうお話をして下さったところが何社かあって、そういうレーベルさんに支えられてスタートすることができました。
そこからまた新たなお付き合いが広がっていったって言う感じです。今は、だいたい7割くらいのレーベルさんはカバーできています。
最近はレーベルさんから声がかかってきだしています。コンテンツが整ってきた段階から、増えてきたように感じます。

音楽系のメディアは多そうですが、差別化はどこで行っているのですか?

うちは2人で規模が小さく、広エリアは攻められないので、内容の濃さやコアな情報で攻めていこうと考えています。ファンの方がフリーペーパーを作って配っていた、いわゆるファンジンのようなノリの見せ方で打ち出す方針です。

ただ、インディーズからメジャーまでのアーティストを扱う予定でしたが、最初の段階で大きなレーベルさんが良くして下さって、最初からメジャーなアーティストさんを扱わせて頂いていたことがあって、嬉しい誤算なんですが、インディーズのアーティスト情報が少なくなってしまったということがあります。差別化という点では、もう少しファンジンのカラーを出しながら、インディーズ系の情報も積極的に増やしていこうと思っています。

構成とか記事でこだわっている部分はありますか?

インタビューにしてもライブレポにしても、そのときそのアーティストの匂いが伝わるものを書きたいというこだわりはあります。例えばアーティストに自分の思った事や感じたことをポンとを投げかけてみたりとか、ライブレポでもその時の照明の色合いだったり、ボーカルが歌の時にふと吸った息の感じだったり、言葉のちょっとした言い回しだったり、そういった細かいところを伝えたいなと。ファンの子と同じ場所で一緒にライブを観ているような、そんな空気感を大切にしています。
ライブの数は多くて、月に平均して半分はライブに行っているんですよ。当然ライブがかぶってしまう事もあるのですが、自分のハートに刺さるようなものに行くようにしています。気持ちの入った文章を書きたいですから。

メディア事業としてはいかがですか?

収益は、インタビューの掲載料やタイアップ系の記事の執筆がメインです。よく耳にするように音楽業界全体が厳しいという中、追い打ちのように震災の影響で新譜のリリースやツアーが伸びるなど混乱がありました。その影響の波及はあったことは事実ですが、おかげさまでページビューも右肩上がりなので、これからお付き合いのある各企業様と話をして、タイアップや広告の話をさせて頂くところです。また、10月にリニューアルをしていて、新しく広告ページを設けたので、それを売っていきます。
広告を売るためには、ページビューだけじゃなくて、ツイッターのフォロワー数だったり、フェイスブックのファン数だったりという数値も媒体としての魅力に繋がってくるので、そういったソーシャルメディアの活用に力を入れています。

今後の展望を教えてください。

今あるコンテンツは保ちつつどんどん新たなことに挑戦して、mFoundならではのコンテンツを積極的に取り入れたいと思っています。例えばコラムですね。そういったうちならではのコンテンツを増やしていこうかと。

他にもレーベル的なこともやりたいと思っています。事務所を構えてアーティストを所属させてっていうことに拘るわけではないですが、良いアーティストさんがいたら、mFoundという媒体をうまく利用して、うち発信で売れていくような、そういうストーリーはやりがいがありますよね。

最後に何かありますか?

取材でライブハウスとか現場に行くと、ファンの声とかリアクションに直に触れることができるんですよ。それを肌で感じて、ときには実際に話をしてみて、それで気付いた事なんかをサイトに活かしていったりしています。そうやってサイトをどんどん良くしていって、音楽の素晴らしさを伝えるというか、音楽が宝物になるような、そんなメディアにしていきたいです。

mFoundは日本の音楽シーンを盛り上げるために精力的に活動されています。mFoundの魅力的なインタビューやライブサポートを通して、新しいアーティストが発掘され世に出てくる日が楽しみですね。

インタビュアー:将積哲哉

ウェブサイト

http://mfound.jp/