スイーツを愛してやまない男性のための情報メディアサイト「甘党男子」様へインタビューを行いました

スイーツが好きな男性のための情報メディアサイト「甘党男子」を運営されています、カラーズ・エンタテインメント株式会社代表のヒキノトオルさんにお話を伺いました。

スイーツが好きな男性のための情報メディアサイト「甘党男子」を運営されています、カラーズ・エンタテインメント株式会社代表のヒキノトオルさんにお話を伺いました。

甘党男子
http://www.ama-dan.com/

宜しくお願いします。ではまず甘党男子を始めたきっかけからお願いします。

本業はウェブ制作などをしているんですけど、ある日当時の社員と打ち合わせに行くことがあって、その社員は男なんですけど、「この辺に美味しいケーキ屋さんがあるんですよ」って話を振ってきたんです。それまでお互いスイーツ好きって話をしたことがなかったんですけど、「なに?好きなの?」ってなって。
男同士で美味しいケーキ屋さんについてしゃべるのが凄く新鮮でした。「なんだこの新鮮な感じは!」って(笑)
それがきっかけで、もっとスイーツ好きな男がいっぱいいたら面白いんじゃないかってことで、じゃあとりあえず仲間集めのためにウェブサイトを作るかってなりました。最初はビジネスモデルも気にせずに「こんなんあったら面白いかな」的なノリだったんですよ。

最初は記事を発信していくだけなのでブログでもよかったんですが、ブログではなくてウェブサイトの体裁で立ち上げました。ブログだと本当に簡単に立ち上げることができるんですが、例えば取材のメールを送った時に、相手もどんなサイトからの取材依頼かチェックするじゃないですか。そのときにちゃんとしたウェブサイトにしたので、“ちゃんと運営してる”と思ってもらえて、返信が返ってくる。会社で運営してるっていうのも大きいかもしれないですけど、同じ内容を発信していても、見せ方、出し方は重要です。
そうやってウェブサイトを立ちあげたら、割とすぐに他のウェブサイトで取り上げられて、それでたくさん人が集まったので、スタートダッシュは良かったです。

甘党男子っていうネーミングがいいですよね。

ネーミングは10個くらい候補がありました。スイーツ甲子園とか道場とか、ザ・男を連想するものも案には多かったです。いろいろ悩んだんですけど、四文字熟語の語呂のよさとか、省略したときに「あまだん」って言いやすいなと思ったので甘党男子に決めました。
スイーツ+男子はフェミニンな印象が強いですけど、この名前のおかげで広がったかなとも思います。

事業としてはいかがですか?

2008年に立ち上げてからちょうど3年経ちました。
収益は広告収入、イベント、そして人と人とを繋いでコラボを作りだすという3つが柱になっていますが、甘党男子のウェブサイトだけで事業の成立とまでは行っていないです。
広告収入枠としてアクセス数はまだ満足できる数値ではないのですが、将来的にアクセスが多くなってもバナー単体で収益をあげられるとは思っていなくて、それよりもリソースを組み合せて価値を高めるようにしています。
広告を取る場合はアクセス情報などを全部開示したうえで、甘党男子を利用したらこうなりますよ、と提案します。その上で納得してもらったり、おもしろいと思ってもらえたら、じゃあ一緒にやりましょうって。

ただ、甘党男子はコミュニティなので、商売気をだしたら人が去ってしまうと思います。ですので、ウェブサイト上では商売感は抑えるようにしています。
元々がお金目的ではないですし。

コンテンツの更新はしっかりとされていますね。

今は自分と、外注のライターさんの二人で更新作業を行っています。人員が限られているので、なるべく労力をかけないような工夫はしています。情報はネットで収集したり、甘党男子メンバー同士での口コミ、普段の生活の中でアンテナを張って拾ったりしています。

特集記事の第二回で的場浩司さんにインタビューしているのが凄いです。

ありがとうございます。アポを取ってみたら意外と、「あ、いけた」みたいな感じでした(笑)
的場さんが本を出した時期でタイミングがよかったんです。そういうタイミングも狙って、取材しています。向こうに興味持ってもらえればスムーズに行きますね。

スイーツと言えば、的場さんか芝田山親方ですね。

そうですね。でも、それ以外にスイーツ好きで有名な人っていないんですよね。有名なスイーツ男子が育ってない!
ですので、逆に甘党男子の有名人を育てようかと思いコンテストをしています。
真面目にいろいろ考えて狙っていますよ。

他に進めているプロジェクトはありますか?

オンラインショップは、今はシャツだけで放置状態になっています。来年の一番の課題はここです。今ちょうどお菓子屋さんと協力して話を進めていまして、来年まずはお菓子を並べていきます。そしてSEO的な所もしっかりやっていき、ショップで売上をあげれば、その資金で活動の幅を広げられます。
他にはアプリを作ったりフェイスブックを利用したりしています。アプリは地図と連動したスイーツマップなんですけど、ほぼ完成はしてます。あとは最終の情報のチェック段階です。年明け早々には出せると思います。フェイスブックはニュース記事をRSSを使って載っけているだけの簡単なものですが、フェイスブックからの誘導でウェブサイトに来る人もいますね。

いろいろな仕掛けをしていますね。運営を続けていて、困った事ってありましたか?

悪い事は今までやっていてなかったです。
逆に良い事が多いですね。人脈は凄く広がったし、甘党男子ですっていうとすぐに覚えてもらえるし、甘党男子をしていると色々な人が色々なスイーツを教えてくれるから、すごくいいです。自分で調べるのには限界があるので助かっています。
スイーツに飽きちゃったら厳しいですけどね(笑)

本当にスイーツ好きなんですね。

時間があればひたすら食べていますよ。
小さい時は、あまりスイーツを食べさせてもらえなかったんですよね。ケーキも、誕生日かクリスマスくらいだし、たまにファミレスに行ってパフェを食べられるくらい。働くようになってから、食べたいものが食べられるようになったので、抑圧からの解放というか、それでスイーツに目覚めましたね。

パフェと言えば、僕は高校の時、部活終わりにみんなでパフェを食べに月一くらいで行っていました。

甘党男子もそういうノリに近いですね。会場を借りきって、キャパに合わせて多い時には30人とか集まります。みんなのおすすめスイーツを持ちよってお茶会みたいにしてます。スイーツ好きが集まってそれぞれのおすすめスイーツ持ってくるんで、みんなのおすすめをいっぺんに食べられる。しかも何故かかぶらない。いいシステムを考えたと思ってます(笑)

おすすめスイーツにうまい棒とか持っていったら怒られますかね?

いえ、個人個人の価値観だから、全然いいんです。集まる会員も、世代も仕事もばらばらで高校生から団塊まで幅広い。そういう世代違いも、スイーツで集まれば仲良くなれる。世代を超えて盛り上がれるのが面白いです。

以前スイーツお泊まり会というのもやりましたよ。

お泊まり会ですか?!

男4人でホテルに行ってスイーツビュッフェを食べて、ついでに泊まっちゃいましょうと。夜通しスイーツ談義をするとか、本人的には面白かったんですけどね。賛否両論いろんな意見ありましたけど。でも“男のお泊まり会”って記事は、みんな興味があったみたい。

注目されるだけありがたいですけどね。

スイーツ好きが高じてご自身で作ったりはしないんですか?

男のスイーツ教室っていうイベントはやりましたよ。パティシエの辻口博啓さんのところで。面白かった。
スイーツを作る人はこれから増えると思います。スイーツを食べることに満足できなくなった人がやりはじめそうです。男向けの料理教室自体が徐々に増えてきていますし。
やってみたい願望は誰でもあると思うので、注目はしています。

今後の方向性について教えてください。

スイーツって、男のものでも女のものでもないと思うんですよね。でも今までは男子にスイーツっていうイメージがマイナーな存在だったのですが、3年もやっていたら偉いもので、男子もOKみたいになってきました。その点で、当初の目的は達成されつつあります。
でもスイーツって切り口でまだまだいろいろできそうなんですよ。

スイーツイベントをライブハウスでやってみたりね。以前はステージでのトークショーに辻口さんをゲストに呼んでしゃべってもらいながら、お客は辻口さんのスイーツを食べるなんてイベントをライブハウスでやりました。そういう誰もやってないようなイベントをいろいろ企画しています。ストリートカルチャーとかに興味があるから、来年は、音楽と絡めてライブ+スイーツみたいなことも考えています。お菓子食べながらライブを見るなんて誰も想像できないかもしれないけどきっと面白いと思います。
自分の持つウェブを作ったりとかイベントを企画したりとかという経験を活かして、スイーツの分野をもっと盛り上げられるかなと。

最後になにかありますか?

甘党男子、集まれ!(笑)

インタビュー会場
ペーパームーン
http://www.papermoon.cc/

ミルクレープ発祥のお店ペーパームーンさんのミルクレープは弾力あるモチモチのクレープ生地の間に、口どけのよいクリームが挟まった絶品スイーツです。

スイーツ好きな男性というユニークな切り口もさることながら、次々と新しいアイデアで斬新な活動をされている甘党男子は様々なメディアでも紹介されていて、その独特な企画力には今後も注目しています。

インタビュアー:将積哲哉

ウェブサイト

http://www.ama-dan.com