Instagramでも無理なのか!? - 動画アプリがブレイクするために必要な、たった一つの概念

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みなさんは普段、動画を撮りますか? スマートフォンとSNSの普及に伴い、写真を撮るという行為は多くの人の日常に組み込まれ、今やfacebookなどでは写真のついてい…

動画アプリをとりまく状況

みなさんは普段、動画を撮りますか?
 
スマートフォンとSNSの普及により、写真は多くの人の日常に組み込まれ、今やfacebookなどでは写真のない投稿の方が少ないような状況です。
 
そして、主に海外のアプリ業界ではここ1,2年、動画も写真と同じようにポピュラーになるという予想のもと、さかんに動画アプリがリリースされ、熾烈な競争が行われてきました。
しかしまだスタンダードアプリといえるようなヒット作は生まれていない状況です。
 
そんな中、定番写真アプリのInstagramが突然、動画機能の追加を発表し、いよいよ動画アプリの覇権争いも佳境に入って来ました。タイムラインにちらほらと動画投稿が増えてきている人もいるのではないでしょうか?

なぜ、なかなか広まらないのか?

それでは、このままInstagramが動画アプリの世界でもNo.1をさらっていってしまうのでしょうか?
 
そもそも、これまでもスマートフォン自体に動画撮影機能は備わっていました。
またfacebookのアプリから、撮った動画をアップすることもできました。
とりあえずの環境が揃っているにもかかわらず動画があまりアップされて来なかったのには、大きく以下のような理由があると考えられます。
 
 
  1. スマートフォンの性能やネットワーク環境が不十分で、撮影時の操作やアップロードが重い
  2. アップしても、あまり再生してもらえない
  3. なにを撮っていいかわからない
 
1 に関しては、スマホの性能アップやLTEの普及などにより、改善されてきています。
 
2 に関係している要素として「音」と「再生時間」があると考えられます。
移動中のスマホや仕事中こっそり(!)など、音が出せない環境で見ている場合、音を聞かないとわからない、もしくはつまらない可能性のある動画を再生するのは少し億劫です。
また、通常のコンテンツが2,3秒単位で消費されていく中、どれくらいの再生時間がかかるのかわからない動画は敷居の高さを感じさせます。
 
そして、実は一番重要なのは 3 の「なにを撮っていいかわからない」です。
 
Instagramでの写真撮影が流行った理由として、とりあえず何を撮っても、フィルターをかければそれっぽく格好良くなって楽しい、というのがあります。
 
「あまり写真に馴染みの無かった人間が、試しに1枚撮ってみたところ、手軽な楽しさが得られた。それをきっかけにちょこちょこ撮っているうちに、写真リテラシーが上がり、撮影自体の楽しさに気づくようになった。」
 
というのがよくあるシナリオではないでしょうか?
 
では、動画アプリで同じことが起きうるかというと、なかなかそうは行きません。

動画アプリの課題

動画と写真の違いは、そこに時間の流れが入ることです。
 
写真の場合、見た目の情報が全てなので、その見た目が貧弱だったとしても、フィルターで加工するとごまかすことができます。
 
それが動画になると、時間の流れ、つまりストーリーが追加されます。シーン毎の見た目はフィルターでごまかせたとしても、そこにあるストーリーは生のまま残ってしまいます。
 
では、動画リテラシーが低いユーザーが撮った動画のストーリーをごまかすには何が必要か?
 
そこに「フィルター」を補完する概念として「フレーム」が登場します。
 
「フレーム」を使った動画の例をご覧ください。
 
 
 
 
再生できない方はこちらからどうぞ
 
 
このように、本来、シーンの組立によって表現しなければならない「ストーリー」を、後付で簡単にふりかけられるのが「フレーム」です。
 
Instagramは「フィルター」によって写真の初心者ユーザーに成功体験を与え、人々の写真リテラシーの向上に成功しました。
 
それを動画アプリの世界で再現するには、「シーンの組立が必要ない、フレームによる一発ネタ」という型をどれだけうまく提供できるかが肝になるのではないでしょうか。
 
同時に、フレームによる動画は「音が無く」「短く」ても成立するため、上であげた「再生してもらいづらい」という問題の解決にもつながります。

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と、いう問題意識で作られた動画アプリが「CACHINCOM」です。
 
https://itunes.apple.com/jp/app/cachincom-video-camera/id568239991
 
インフォアスリートでは、アプリの裏側のサーバーシステムと、投稿された動画を観られるポータルサイトの制作を担当させていただきました。
 
「フレーム」によって提供される俳句のような型が、人々に動画の楽しさを伝え、動画リテラシーの向上に繋がることを願って。